大塚英志はおんなじことしかいわない。私は量産される彼の本になかなか忍耐強くつきあってきたほうだと思うし、『物語消滅論』(角川oneテーマ21、2004年)が語り下ろしで出たときなど、さる文芸評論家が「使い回しばっかじゃん、いい加減にしろよ」と呆れたのに対し、「や、それでもけっこう見るところがあるよ」とプライベートな会話で弁護したほどなのだが、その後『更新期の文学』(春秋社、2005年)を読んだとき「使い回しばっかじゃん、いい加減にしろよ」と呆れ、以来大塚は読んでいない。
東浩紀もおんなじことしかいわない。おまけに東は基本的に人の話を聞かない。「アラザル」というミニコミのインタビューで批評家の佐々木敦が、東の対談における発言は「対談してるはずなのに相手の発言を取っ払っちゃうとモノローグになっちゃう」と評していた。
おんなじことしかいわないふたりが対談するのであるから、当然、噛み合わない。